たくさんの小さな部品が組み合わさってできている精密機器は非常に繊細で、一般的な輸送方法では故障や破損の恐れがあります。落下や接触による衝撃に弱いのはもちろんですが、輸送中の小さな振動や温度・湿度の変化、静電気などによって故障してしまうこともあるのです。そのため、精密機器の輸送を依頼する時には業者選びを慎重に行う必要があります。
今回は、そんな精密機器を輸送する際の業者選びポイントについて解説します。

精密機器の種類

たくさんの小さな部品が組み合わさってできている精度の高い機器が精密機器ですが、種類は様々です。パソコンやスマートフォン、医療機器や電気機器、顕微鏡などの光学機器などが精密機器にあたります。

精密機器を輸送する時の注意点

冒頭でご紹介したように、精密機器は非常に繊細なのでできる限り衝撃を減らして輸送する必要があります。丁寧に取り扱うのはもちろんのこと、輸送時の振動などにも配慮しなければなりません。小さな振動に配慮することに加え、温度変化や湿度の変化からも精密機器を守らなければなりません。
このように精密機器を安全に輸送する際には、輸送機器や梱包・輸送技術などが必要となります。

精密機器の輸送業者を選ぶポイント

安心して精密機器の輸送をお願いできる業者を選ぶためのポイントをご紹介します。

精密機器輸送に関する経験・技術

精密機器を輸送する際、どのように梱包して、どのように輸送するかは業者によって異なります。搬入経路や手順などを書いた作業計画書や工程表などをどれくらいしっかり作り込んでいるかという点にも業者ごとの違いが現れます。技術力が高ければ、安心して依頼することができるでしょう。
具体的にどのように輸送するのかを質問し、根拠を持って回答してくれる業者であれば一定の技術力があるといえます。また、どれくらい精密機器の輸送実績があるかも、技術力や信頼性を知るためのポイントです。

従業員の意識の高さ

振動や衝撃を抑えるための梱包技術や輸送技術があっても、実際に作業を行うのは人間ですから、その人の意識の高さによって輸送業務の質はかわってきます。
安全に精密機器を輸送するために、従業員が高い安全管理意識を持っているかどうかは重要です。安全管理意識が高ければ、精密機器を丁寧に扱うのはもちろんのこと、早めに危険を回避したり、危険に備えた対策を行ったりすることができるでしょう。
また、こうした安全意識を従業員に浸透させるための教育を行っている企業であれば、従業員ごとの意識のばらつきも少ないです。

精密機器の輸送に最適なエアサス車両の有無

エアサスとはエアサスペンションのことです。一般的な車両のサスペンションよりも衝撃吸収性が高く振動や衝撃を和らげることができるので、繊細な精密機器に最適です。
輸送業者を選ぶときには、エアサス車両を保有しているかどうかを確認しましょう。

希望するエリアへの輸送可否

全国対応をしている業者ばかりではありません。荷物の輸送先になる可能性があるエリアを確認し、輸送可能エリアとして網羅しているかどうかを確認しましょう。後々になって対応不可だと判明すると、また業者探しをしなければなりません。

対応している精密機器の条件

精密機器と一口にいってもスマートフォンのような小さいものから、医療機器のような大きいものまで様々です。精密機器を取り扱っているといっていても、すべての精密機器に対応しているとは限りません。送りたい精密機器を取り扱っているのかを確認し、その種類の精密機器の輸送実績も確認しましょう。精密機器の中でも業者によって得意分野が異なる場合があります。

希望の場所までの搬入・設置の可否

精密機器を希望の場所まで搬入して設置してくれるケースと、輸送のみを行って搬入や設置までは行わないケースがあります。追加料金で対応してくれる場合もあれば、車上のみの対応となっている業者もありますので、搬入・設置を希望している場合は事前に確認しておきましょう。

補償内容の確認（保険加入の有無）

どれだけ注意をして輸送業務にあたっていても、何らかのアクシデントで精密機器が故障する可能性はあります。こうした場合の補償内容について確認しましょう。保険に加入していれば故障した際に保証してもらえるので安心です。保険の内容の詳細も確認が必要です。

まとめ

精密機器は繊細なものなので、一般的な輸送ではなく、特殊な輸送方法を取る必要があります。小さな揺れや温度・湿度の変化でも故障するリスクがありますので、慎重に輸送しなければならないのです。
精密機器の輸送は専門の業者に依頼することが基本となりますが、その中でも最適な業者を選ぶためには、精密機器の輸送技術や実績の確認、エアサス車両の所有有無、対応エリアや種類の確認、保証内容ななどをよく確認しましょう。費用についても企業ごとに異なりますので、複数社で見積もりを取り、金額と質の両方に納得のいく業者を選択してくださいね。

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